今エチオピアのハラルにいます。
あまりに突拍子もなく、いろいろ残したまま、突然飛び出してきてしまって、驚いているかもしれませんが、こちらは元気でやってます。
このハラルという街は3キロほどの長さの城壁に囲まれた古い街で、その中に路地が迷路みたいに入り組んでいます。そして、路地に沿って家を囲む土壁が実に雑多というか、様々な色で塗られています。そんなところをここ数日あてもなく歩いていますが、ふと自分はなんでこんなところにいるんだろう、なんて思ったりするときがあります。
そうそう、今日面白いことを知りました。この街を囲む城壁には人が通る大きな門とは別に、いくつか小さな穴が開けられているんですが、それは夜になってハイエナを街の中に招き入れるためのものなんです。ハイエナが夜な夜な街の中に入って来て、人間が出す生ごみなんかを食べてくれるから都合がいいそうで、この街ではハイエナを恐れる人はいないし、彼らを餌付けしている人さえます。
ハイエナは昼間寝ていて、街に入ってきませんから、僕が昼間見ている色の世界を彼らは知らないわけで、ハイエナが見る夢はこんなものなのかもしれないな、なんて考えながら歩いてます。
あと数日したら、予定通りこの周辺の古いコーヒー農家を訪ねて、写真を撮ってから帰るつもりです。
この手紙が着くより先に、僕の方が着いているかも知れませんがね!
では、そちらも体に気をつけて。
ハラルにて
タクヤ
12 / 13 / 2016